食べちゃうよ。
二階に着くと、なぜか二階担当の一人、山田さんが消えていた。
どうやら仕事を放棄してどこかへ逃げたらしい。
滅茶苦茶な人だ。
そして、
「アイツ、どこ行ったんだ?」
田中さんがブツブツ言いながらせっせと働いている。
それでも料理はたまっていくばかりで。
「おせぇ!何してるんだ!!」
客は激怒している。
まさしく修羅場。
こんなところで働きたくない!
たじたじしているあたし。
だけど諒君は進んで客のところへ行き、
「申し訳ありません」
頭を下げる。
「すぐ準備します」
「本当か?」
なおも怒る客に、
「はい。三分以内に必ず!」
笑顔で答える。