食べちゃうよ。






二階に着くと、なぜか二階担当の一人、山田さんが消えていた。

どうやら仕事を放棄してどこかへ逃げたらしい。

滅茶苦茶な人だ。

そして、



「アイツ、どこ行ったんだ?」



田中さんがブツブツ言いながらせっせと働いている。

それでも料理はたまっていくばかりで。




「おせぇ!何してるんだ!!」




客は激怒している。

まさしく修羅場。

こんなところで働きたくない!

たじたじしているあたし。

だけど諒君は進んで客のところへ行き、



「申し訳ありません」



頭を下げる。




「すぐ準備します」


「本当か?」



なおも怒る客に、



「はい。三分以内に必ず!」



笑顔で答える。



< 103 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop