食べちゃうよ。





「そういう上野さんはどうなんですか?」




あたしはため息まじりに聞いていた。




「上野さんも、美女が好きなんでしょ」




待ってましたとばかりに答える上野さん。




「俺は川島とは違う。

ブスでもいい」




はいはい。

心の中でため息をつく。




「でも、川島みたいなチャラい女は嫌だな」



「望むところですよ」




あたしは吐き捨てた。




あたしだって上野さんはごめんだ。

しつこくて、人を貶してばかりの人なんてごめんだよ。






「あっ、あたし、もう上がる時間なんで」




あたしはそう言って、食器を業務用エレベーターの中に詰め込む。



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