食べちゃうよ。
あっそう。
あたしには関係ない。
心の中で吐き捨てて、諒君の手をおもむろに握ったが……
「川島、また八代君に手ェ出してる」
しつこい上野さん。
そして、予想もしないことを言う。
「仕方ないな。俺も一緒に飲みに行ってやる。
お前との話、まだ終わってないし」
「はぁぁぁあ!?
冗談じゃない!」
とうとうあたしは、何かが破裂したのではないかと思えるほどの大声を出していた。
飲みに行ってやる?
何その上から目線。
こっちから願い下げだよ。
だけど……
「いいですよ」
そう言ったのは、なんと諒君で。
「これからもヘルプで入るかもしれないので、親睦を深めましょう」
裏のなさそうな笑顔で言った。
諒君、あたしと上野さんのこと、気にしていたよね。
なんで敢えて誘いに乗ったんだろう。
あたしが諒君なら、上野さんとは関わりたくないのに。