食べちゃうよ。
もう、戻れません。
結局、上野さんを家までタクシーで送り、あたしたちも家に帰った。
帰ったといっても、諒君の家だ。
「飲み直す?」
諒君はそう言って、缶ビールを出したが、
「お茶にする」
あたしはこれ以上飲めない。
飲んだら同じ過ちを繰り返すに違いない。
あたし、知らなかったんだ。
諒君がすごくお酒に強いことを。
結局、諒君も麦茶を入れ、そのままクローゼットをガサゴソとあさる。
そして、おもむろにTシャツを取り出した。
そして、首を傾げてまた戻す。
「どうしたの?」
なんとなく聞いたあたしの耳に、ありえない言葉が返ってきた。
「ちーちゃん、今日泊まってくでしょ?」
「え?」