食べちゃうよ。
「なるほどね……」
月曜日、綾香が元気のないあたしの話を聞いてくれた。
そして、困ったようにあたしに言う。
「八代君がモテるのは当たり前だよね。
本人がモテようとするつもりがなくても」
そうだよね。
だって、諒君はかっこいいし、性格だっていいし。
考え出してもキリがない。
「それで、千草はどうしたいの?」
綾香の言葉に、ぽかーんと綾香を見た。
「どうしたいって……」
不安だ不安だって言って、あたしは何かをしようとはしていなかったことに気付く。
直斗の時もそうだった。
あたしは臆病で、現実を見るのが怖い。
でも、同じ過ちを繰り返してはいけないと思う。