食べちゃうよ。





「じゃあ、この男は浮気しないと言い切れるのか?」




直斗は何だかヤケになってきたみたいで。

諒君をこの男呼ばわりする。

あたしは首を縦に振ったけど……
やっぱりもやっとする、沙織のこと。





「お前、バッカじゃね?」




直斗は開き直ったようにあたしに言った。

あたしとやり直そうと言ったのに、その可能性がなくなると、お前だ。

昔はこのオレ様なところも好きだったが、今はみっともないと思うだけ。




直斗はなおも続ける。




「男なんて、浮気する生き物に決まってんじゃん!

この男だって、元カノと連絡取ってたりするだろうよ」





あたしは言葉を失った。

あたしは、まさしくそのことで悩んでいたんだから。




直斗は超能力者ですか?

諒君を信じたい。

でも、気になって仕方がないんだ。



< 153 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop