食べちゃうよ。




「見損なった」




それはあたしの台詞。




「お前、もっと柔軟な女かと思った」





柔軟な女?

何それ。

浮気しておいてよく言えるね。





だけど、諒君のことで悩んでいたあたしは言い返す気力もなくて。

呆然と直斗を見ていた。





あぁ、今となっては分からない。

あたし、なんであんなに直斗のこと好きだったのかな?

諒君のことも、いずれそう思うの?

……嫌だよ。

直斗と諒君を同じにしたくない。



< 154 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop