食べちゃうよ。
「ふざけんな、てめぇ」
直斗は諒君に凄む。
それでも、諒君はびくともせず。
「俺のことは何とでも言えばいい。
でも、ちーちゃんを傷つけておいて、その言い方はないでしょ」
直斗は諒君の頭から足の先まで、舐めるように見渡す。
まるで諒君を値踏みしているかのように。
そして、口を開いた。
「お前は度胸がないから、浮気なんて出来ないんだろうな」
何だよ、その理論。
直斗は完全にヤケになっているようで。
何としても諒君を打ち負かしたいらしい。
だけど、諒君は直斗みたいに取り乱すことなんてなくて。
「俺は浮気なんてしない。
ちーちゃんが好き。
心底惚れてるから」
そう言って、諒君はあたしを見た。