食べちゃうよ。








家に帰ると、辺りはすでに暗くなっていた。

あたしの隣の部屋、つまり諒君の部屋には電気が灯っていて。

諒君が家にいることを物語っていた。




絶好のチャンスだ。

だけど、どうしたらいいんだろう。

携帯を出し、諒君にメールを送る。






ー暇?遊びに来ない?





いつものやり取り。

それなのに心臓が破裂しそうで、携帯を触る指が震えている。





あぁ、あたし、身構えてしまってるな。

どうやって誘惑するかも決まっていないのに。

こんなにぎこちなかったら、諒君に怪しまれる。





それでも、諒君の返事はすぐに返ってきて。






ー今からいくよ





その文字を見たとき、あたしの弱いハートが打ち震えた。




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