食べちゃうよ。




沙織、さっそく諒君にアピールするんだ。

諒君はどうするんだろう。

駄目だよ、諒君はあたしのだから!




そう思いながらも、身動き出来ないあたし。

沙織に正々堂々と言えばいいのに。

諒君はあたしのだって。

だけど、やっぱり怖くて。

そして、劣等感が強くて。

あたしは下を向いて震えていた。




……が。






「ちょっと。

諒太って、八代君のことだよね?」




なんと、目の前の綾香がすごい顔をして、キラキラ女子集団に言葉を発していた。

その言葉は敵意に満ちていて。

綾香からも怒りを感じた。




だけど、キラキラ女子集団は怒っている綾香を見ても何も思わないようで。




「そうだけど?」




ちょっとびっくりしたように言う。




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