食べちゃうよ。
「へぇー。諒太君ね……」
直斗はにやりと笑いながら言う。
「今度探してみよ」
同じ大学でもないのに、諒君を探してみようって、直斗なに考えてんだろう。
諒君に会って、何を言うつもりなんだろう。
そんなあたしの心を見透かされたみたいで、
「うそうそ。そんなことしないよ」
直斗はからかうように言う。
「でも、考えてみなよ。
そこらの男より、俺といたほうが刺激的で楽しいでしょ?」
刺激的で楽しいか……
確かに直斗は女慣れしていて、あたしを姫のように扱ってくれた。
それであたしはますます離れられなくなった。
だけど、直斗にとって、あたしは特別ではなかったんだ。
あたしだって学習したんだよ。