食べちゃうよ。
何がいけないの?
あたし、変なこと言って、諒君を傷つけてしまったのかな。
慌てるあたし。
だけど諒君はあたしの手をぎゅっと握って。
慌てるあたしはさらに慌て、
「ひやっ!」
変な声を出してしまう。
そして、身体がガチガチに硬い。
あたしの馬鹿!
なに一人で動揺してるの?
「ちーちゃん、わざとやってる?」
諒君は静かにそう言って、握ったあたしの手をぎゅっと引く。
バランスを失ったあたしは、諒君の身体の中に倒れこんでいて。
こんなあたしを、諒君が優しく包む。
わぁ、あたし、外でなんてことしてるの!?
シャツを通した諒君の身体の温もり、微かな体臭、その息遣い、全てがあたしを狂わせる。
あぁ、だめだよ。
あたし、頭も身体もおかしくなりそう。