食べちゃうよ。
「うわー。こんなところでチュウしてる」
女性の声が聞こえ、あたしは思わず顔を引いた。
慌てて声のするほうを見ると、キャピキャピした女子高生が二人いて。
「やべー、聞こえたよ」
彼女たちは慌てて去っていった。
はぁー、またもや寸止め。
えっちどころか、キスすら出来ない。
すごく期待してしまったのに。
あたしの馬鹿!
だけど、諒君はいつものテンションで
「ちーちゃん、ごめんごめん」
なんて言って。
諒君はドキドキしなかったのかな、と不安になってしまう。
だけど、あたしはやっぱりマイナス思考すぎるのかもしれない。