食べちゃうよ。
バイト先に現れました。
そんなことでドキドキのデートを終え、非現実的世界から、現実へと戻るあたし。
諒君と別れて家に戻っても、まだ胸はドキドキキュンキュンしている。
それでも、バイトの時間が刻一刻と迫っていて。
あたしは髪を束ね、用意をする。
今日は土曜日。
居酒屋はてんてこ舞いだ。
諒君とのデートの余韻に浸っている間もないのだろう。
浮かない顔で、あたしは家を出た。
そういえば、諒君も今日はバイトって言ってた。
諒君、どんなバイトをしているのだろう。
きっと、居酒屋とかじゃなくて、もっとおしゃれなバイトをしているんだろう。
とことん色気ないな、あたしって。
汗まみれ油まみれになって働いている自分を想像し、がっかりした。