夏恋
私は櫂と一緒に山を下りる。
下りは上りよりも楽で櫂のペースに余裕について行けた。
私は携帯を取り出して時間を見てみる。
あ、まだ電車が来る時間に十分に余裕がある。
電車が来るのは18時半で今はちょうど18時。
山を下りて少し歩く。
私の通う学校までやって来た。
私の家と駅とは同じ方向なので今日も櫂を見送る。
「…家、こっちだから今日も見送るよ」
櫂に伝える。
「…そっか。ありがと」
櫂はふっと笑った。
駅に着いた時は15分でまだまだ余裕があった。