夏恋
ーあれ?誰かいるし。
まあ、その人がいる自販機の隣の自販機でいいや。
そう思い手前の自販機の前に立つ。
あっ…このミカンジュース、つぶ入りでおいしいんだよな…
だめだめ、お茶を買わないと。
チャリン…チャリン…
小銭を入れる。
私はいつもここの自販機で買っているお茶のボタンを押した。
ーその時、隣から機械音が鳴った。
『ピロリロリーン!当たりです!』
その声と同時に隣から飲み物が2つ落ちる音がした。
ゴトッ…
…当たりが出たんだ。すごい、初めて見たー。もう一本飲み物がもらえるんだね。
なんて感心しながら取り出し口に手を伸ばした時…
トントン。
肩を叩かれた。