地味男との1ヶ月。【完】
「…雨宮くん、ちょっとだけ時間ある?」
あたしは今、雨宮くんに話しかけている。
お昼時のせいか周りは全然気付いていないことにホッとする。
「…いいよ。屋上でいい?」
「うんっ!」
よかった、無言じゃなくて…。
前より雨宮くんは話してくれるようになった。
それが嬉し……
いわけないないっ!
絶対嬉しくないんだから!!
あたしは邪念を振り払いながら屋上へと足を進めた。
.
.
.