きんだうぉー!! 〜タイムスリップ・天才幼稚園児戦争〜

たどたどしく家の電話番号を伝えると、ショーちゃんはすぐにわたしの家に電話をかけ始めた。



「……もしもし。あ、美咲ちゃんのお父さんですか。夫畑中一年の山内といいます。


すみません、おれの妹が美咲ちゃんと時間を気にせず遊んでしまったみたいで……」



ショーちゃんがそうやって父に電話をかけてくれているのを見ながら、


わたしはああ、と思った。



そうだ。今のわたしはある程度の自由が保障されている中学生じゃない。


無力な幼稚園児なのだ。



……どうして神様は、わたしをこんな時代に飛ばしたんだろう。
< 106 / 302 >

この作品をシェア

pagetop