きんだうぉー!! 〜タイムスリップ・天才幼稚園児戦争〜

これは今度、園内展示が行われ、園内ぬりえコンクールのための塗り絵らしいが、


わたしは賞品がハリボテのメダルのコンクールに興味などない。



「みさきちゃん?」



 先生が、不思議そうな目でこちらを見てくる。



「なんでもなーい」



わたしは素っ気なく答えてみる。やばいこれ怖い。


ばれるこれ。ばれる。



間延びしたしゃべり方で、おっとりとした態度。


これでいいはずなのだが、不安は止まらないのだ。


何せ今は違う性格だ。



「じゃあみんな、大人しく塗り絵をしているのよ」
< 32 / 302 >

この作品をシェア

pagetop