きんだうぉー!! 〜タイムスリップ・天才幼稚園児戦争〜
剣道場に入ったら、いつもの汗のにおいと、床のにおいが鼻をついた。


 悪臭とも、いい匂いとも言えないが、


わたしにとっては決して不快ではないにおい。


「白井、入ります!」


 どうやら互角稽古をしているらしい道場のみんなに声をかけると、すぐさま声が返ってきた。


「お疲れ様です、美咲先輩!」


「おつかれさまでーす!」


 ああ、部活の後輩ってなんてかわいいんだろう。


 あの腹黒い生徒会会計と違って。


「お、白井か!生徒会の仕事、お疲れ様!」


「竹中先生!」


 好きな人に声を掛けられ、わたしは最大級の笑顔を顔に浮かべる。


 やっぱりここはわたしにとっての、至福の場所だ。


 かわいい後輩に、強い高等部の先輩、それに何より、かっこいい先生!
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