悪魔野郎と天使くん


どきどきした。


あたしは今まで付き合った人なんていなかったから。


だからこれが初めてだった。


瞬くんはあたしをお家まで送ると、別れ際にあたしのおでこに優しくキスをした。


「しゅ、瞬くん…」


「ん?」


「心臓持たないよ…」


「可愛い」


「えっ?」


いま、なんと…


「可愛いよ緑ちゃん」


「っ、」


そんな…


「じゃあまた明日。朝迎えに行くからね」


そう言って瞬くんはあたしにバイバイした。

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