悪魔野郎と天使くん
だけどあの時と変わらないよなアイツ。
「お待たせ」
「悪いな…ってかお前…」
コイツはハテナを頭に浮かばせる。
「学校だろ?」
「うん、そうだよ」
「何でこんなとこいるんだよ、さっさ学校行け」
「なんで!さっきは行くなって!」
「は?そんな事いつ俺が言った」
そう俺が言うとそいつは俺の頭にタオルを置いた。
「っ、つめてんだよ!」
「冷たいのじゃないと意味無いでしょ」
「だからって…もういい」
俺はコイツから目をそらした。
俺が熱出すとかよっぽどだよな…。
かっこわる。
「お腹空いてない?」
「空いてない」
「お水ちゃんと飲んでね?」
「あぁ」
シケる部屋。
「てかお前さぁ」
「え?」
「…瞬の所に行ったんじゃないのかよ」
「え?瞬くん?」
「いつもいるだろ」
「まあ、ね。だけど吉田くんがピンチだって知って走ってきちゃいました」
「…あっそ」
「うん…。あの、さ」
「あ?」
「半田先生の事、聞いたよ?」
「…なにが?」
「だから…吉田くんと瞬くんが前にバスケしてて、半田先生はマネージャーで。それから…瞬くんが半田先生の事好きだったって」
「…だからなに」
いきなり何の話かと思えば。
「う、ううん。あの写真もその時撮ったものだったんだね」
「…まあ、そうなんじゃない?」
「そうなんじゃないって…」
「あれはさくらに貰った。いつ撮ったか記憶にねぇ」
「そうなんだ」
「…」
俺にはどうだっていい話。
今更だよ。
「俺寝るぞ」
「あ、うん…」
「お前も寝る?隣で」
「はっ!?意味分かんないし!」
「ばーか、嘘に決まってんだろ。死ね」
緑は顔を赤く染めていた。