悪魔野郎と天使くん

｢緑？｣


｢あ？｣


｢緑ちゃんが気になる？｣


｢別に。俺には関係ない｣


｢そう。だけど緑ちゃん｣


｢なに｣


｢ふっ、気になるんじゃん｣


｢は？だったらいいわ｣


｢冗談です。緑ちゃんに私、こういったんだよね｣


｢…｣


｢もしもどちらかを好きになったとしても気持ちを伝えないでって。だから緑ちゃんは緑も、瞬ちゃんとも付き合わないと思うよ？｣


｢は？なんだよそれ｣


｢何ってそのままの意味。私はただ、緑と瞬ちゃんの間を邪魔しないでって言っただけ｣


｢…だから前アイツを呼び出したのかよ｣


｢うん、その話をするためにね｣


｢…｣


｢だからあのふたり、付き合って無いでしょ？｣


｢だから俺は知らねって｣


｢じゃあ瞬ちゃんに聞いとこー｣


｢さくらお前、暇だな｣


｢ひどっ｣


｢そんな暇あるなら教師らしい事しろよ｣


｢何よそれー｣


｢さぁ｣


｢私さ突然なんだけど…昨日結婚する事に決まったんだよね…｣


｢…｣


｢だからもうすぐ先生辞めるの｣


｢おめでとう｣


｢…うん、｣


｢瞬には言った？｣


｢まだだよ、とりあえず緑から｣


｢そう｣


｢うん。結婚式、来てくれる？｣


｢行くよ。瞬と｣


さくらもついに結婚か。


｢そっか｣


｢おう｣