悪魔野郎と天使くん
「同じ名前でムカつくんだよ」
「そんなのあたしじゃなくて親に言ってください!」
ていうか腕を離してよ!
「コイツ生意気だな」
いやいやいやいやあなたに言われたくないのですが!!!
「まあまあそこまでにしてあげなよ緑」
うー、天使だ…。
この人の名前なんて言うんだろう…
すごく爽やかで優しくてかっこいい…。
「…ま、今日は特別大目に見てやるよ」
「え、」
「明日から覚悟しとけよ緑」
「はっ、」
はいー!!!???
なんであたしが!?
意味分かんない!!!
そしてあの男はどっか行ったし!
あたしが喋る暇すら無いんですか!
ったくムカつく。
俺様だのなんだの知りませんがね!あたしだって必死に生きてるんです!
緑だからなんですか!!
あなたと望んで被ったわけじゃ無いんです!
「み、緑大丈夫?」
「あ、うん。ごめんごめん」
「にしてもあの人たち酷いよね」
「あの人たちと言うかあの人だけが酷いんだけどね」
次会ったらただじゃおかないんだから。
シカトしてやる。
「そっか。それに名前が同じなんて本当偶然だよね」
そうだよねー、せめてあの天使の優しい男の子と同じ名前だったらなー
なんて。