悪魔野郎と天使くん


そんなこんなで放課後。


誰もいない教室。


いや、緑はいるんだけども。


「まずは黒板を消す。それから掃除道具の中綺麗にしとけ。その後ゴミ出し」


「…日直は緑じゃん」


「俺は日誌を書くのみ」


「ずるっ」


「これも立派な仕事」


「どこがよ」


「綺麗な字で書く」


「あっそ」


「そう怒んなって。俺もお前が日直の時付き合ってやるから」


「どうせあたしに全部させるんでしょー」


「いや?日誌だけ書いてやる」


「あっそ!」


今日は、瞬くん用事があるって言って先に帰っちゃった。


「あー!!!」


「っせぇ。なんだよ」


「黒板消し落とした!」


「…バカか」


「緑取ってきて?」


「死ね」


ねだったが即答でした。


「あたし取ってくる」


あたしは教室を出た。

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