隣ん家のアイドル
普通…。

普通って何だろう。


玲央都の価値観はもうわからない。


10階に着く。私達の住む階。



玲央都が先に降りる。


「じゃあね、朱鳥」


このままだと、玲央都と次会うのがいつになるかわからない。


いいのか私?このままで。


「ま、まって玲央都!」


自分でも思っていない大きな声が出た。


「どうした?」


玲央都が振り返る。


思わず呼び止めてしまったけど、
何を言えばいいか、わからない。



「えっと、あのね、」



どうしよう。
私の心はもうパニックだった。
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