ゆるりゆらゆら恋心
「うそうそ、依くんそうなの?!」
私はそんなの御構い無しにキッチンへ駆け寄ると、どうなんだとばかりに依くんを見つめた。
「ヤな女」
「えええ依くん
それならそうって言ってよ!! 」
「ウソだろ今の肯定に入るのかよ」
タオルで口を拭う依くんは、呆れたフリしてこっちを見ない。
面白い。コレは使える。
「じゃあ私、これからもセーラー服着て依くんに会いに行くね」
「ちょっと待てお前約束どーした」
「だって私まだ依くんにキスマーク付けてないもーん」
「今付けろよ」
おお、焦ってる依くん初めて見た。
いつもと立場が逆転した気がして、私はここにきて初めてセーラー服に感謝した。