ゆるりゆらゆら恋心



「こういう空気のときは、いつものように迫ってくんないの?」

「アレは依くんのやる気がないからこそ出来ることだって今分かった」

「本当たち悪いからこういうときやって」

そう言って私を誘う甘い表情に、今にも心臓ごととろけてしまいそうだった。

それをグッと堪え、なるべく平然とした態度という名の強がりを見せる。


「あの紅くもなんともならないキースマークを??」

「そ。こないだ手本見せたでしょ。いける」


見せたというかされたというか。

困惑した目で依くんの首筋を見つめていると、一旦体を起こされ向かい合わせにされる。


「く、首だと目立つよね」

「いいよどこでも。多分色つかないし」


なんだか見くびってるので、ここは1つ頑張りたい。


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