愛するキミとの切ない物語
智洋に手を引かれ、歩くこと数十分…

智洋の家に着いた
智洋の家は父子家庭で父親と二人でアパートに
住んでる

父親は仕事に行っており、帰りが遅いらしい

今日は智洋とアタシの二人っきり…

智洋の部屋は、思春期の男の子の部屋だとは
思えないくらい片付いていてとても綺麗だった

いつも、このくらい綺麗なのだろうか
そういえば、今日は何をするんだろうか
そんなことを考えていたとき

智洋が言った

「なぁ、彼女とは昨日の夜別れた。
でも全く後悔してないんだ、だって
結友架がいるからさ俺には。ありがとうな」

智洋はほほえんでいた。

アタシは彼女でもなんでもないのに…

なんでこんな言葉言われるんだろう
智洋の優しさがいちいち、
心に痛いほど突き刺さる

関係を変えたいけど変えてはいけない

この関係が…
この距離が…
一番お互い適しているから…

そう思えば思うほど苦しかった

この胸の苦しみが限界に近付いていたのか
急に身体が重く、アタシは睡魔に襲われた
その睡魔に勝てず寝てしまった






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