クールなイケメン男子に惚れてしまって
「そう言ってる楓はどうだったの?」




「……ん? なんの事?」




そう言って意味ありげに笑う楓を見て思った。




たぶん、その様子からして相当悪かったんだろう。




「いいなー、里沙は」




「……何で?」




楓が腕を組みながら答える。




「勉強も出来て、そんでもって美人でしょ? もう完璧じゃん 」




「……美人は余計なお世話だって 」




楓と友達になってから、しょっちゅう美人って言われ続けた私にとっては、もう美人と言われても何も思わなかった。




むしろ、そう思われるのが嫌だった。




「そんな事言わないでさー。本当凄いよ! 頭の中交換して欲しいぐらい」




大袈裟すぎるでしょって思いながら楓を見上げる。




……楓も凄いと思う。




この高校で順位は下だったかもしれないけど、難関校って言われるところに入ったんだから。






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