203号室で暮らそう
それでも、私は、生きているわけで。
 
生活、をしなければいけないわけで。
 
次の日になって、講義の時間になっても、そのことに気づかずにいたけれど。
 
さすがに、仕事となると、違うものだった。
 
バイトの時間、30分前になると、私はハッと我に返った。
 
支度、しなきゃ――。
 
私は数十時間ぶりにのそのそと動いて、身支度をすると、カバンを引っさげてバイト先に向かった。
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