203号室で暮らそう
「今日は天気がいいから、シーツとタオルケット、洗濯するよ。ほら、どいて」
 
引き摺り下ろされるがまま、そのままカーペットにごろんと転がった彼。

「洗濯終わったら、図書館行くからね。そしてお昼は外で食べよう。何が食べたい?」

「ピザ」

「ピザね、はいはい。お店、考えておくから」

「うん」
 
私はベッドカバーをぴりぴりとはがし、洗濯機へひょいと入れ、ピッピッとスイッチを押した。
 
洗濯が終わるまで、私はベランダで空を見て過ごした。
 
景色を眺めるのは、飽きない。
 
こころが吸い込まれていく。 
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