双姫 Ⅲ
怪しい
『晩ご飯なら作ったよ。』
「シチュー♪シチュー♪♪」
「え!?また作ってくれたの!!??
今日こそは好きな物を作ろうと思ったのに…。」
ガクリと肩を落とすお母さん。
「朱羽と蒼月が好きなハンバーグ、
天空が好きなオムライス、
類が好きなハヤシライスの予定だったのに…。」
いやいや、逆に作り過ぎだから(笑)
パチン!
急に電気が点いた。
「母さん!仲直り出来て良かったね!!」
ニコニコと笑う天空はどこか恐ろしい。
「お、お母さん…。
明日のお仕事やっぱり断った方がぁ……。」
蒼月がそう言った理由が分かった。