双姫 Ⅲ
俺の言葉に青褪める朱羽と蒼月。
二人は今日初めて組の人間と会って、
自分達が『樺沢組』の組長の娘って知ったんだ。
まぁ、自然な反応だな。
「そんなん言われて
はい、殺しますなんて言えなくてな。
適当に嘘付いて誤魔化した(笑)」
『え、え?誤魔化したって。
それって大丈夫だったの??』
「ん?あー奴は朱音しか見えてなかったからな。
しかも殺す目的が馬鹿らしくてよ。
「私がダンスに誘っても断られたのに
なんでアイツとは!」って真っ赤になって(笑)」
あー思い出すだけで笑いが止まんねぇ←爆笑
「……叔父さんってドSだねぇ!!」
『それもお父さんソックリ。』
「マヂか?
まぁ、朱音を誘拐したのは本当だ。
雇われてんのに何もしなかったら疑われる。
それに俺も命が惜しかったからな?」
依頼を受けて放棄すれば首が飛ぶ。
組に入れられてそれを初めに叩き込まれた。