双姫 Ⅲ
「朱音が一人になった所を狙って、
まぁ…眠らせてから攫った。」
あぁ…今度は汚物を見るような目に……(泣)
「俺もやりたくてやったんじゃねぇーよ…。」
眠る朱音に鎖を付ける事をどれだけ躊躇したか。
「まぁ、類達も俺が襲って来る事は予測してた。
ハッキングして直ぐに場所を特定し、
『神崎組』『樺沢組』を引き連れて
依頼人の建物に乗りこんで来た。」
『「修羅場……。」』
「その依頼人がとんでもねぇ狂った奴でさ。
朱音の仮婚約者?を取り下げられて、
「地下に監禁して一生愛でる」とか抜かしてて。
まぁ、居なくなった隙に俺が連れ出したけど。」
アイツの部屋一面朱音の盗撮ばっかだったな。
あんなん誰が見ても引くわ!!
「爆薬は使うは俺は巻き込まれるわ…。
おかげで傷が残ってよ。
まぁ、玲の嫁…真白のとこに通ったら
大部薄くなったけどな??」
左腕の裾を捲り上げて見せる。
『うわ……。』
「痛そぉ〜……。」
「もう痛みはない。
その後に類に兄である事を話して、
俺は姿を消した。」
二年…位だったか?
確か次に会ったのが結婚式の時だった。