双姫 Ⅲ
『イタタ…。』
鼻が…鼻が痛い!
「…おい。」
『はいぃ?』
痛い鼻を擦りながらブツかった人物を見上げる。
えーっと神田さんの息子さんの…。
なんだったっけな。
あれ?記憶力低下してる??
「蓮斗(りおと)だ。」
『へ?』
「俺の名前、これで覚えたな?」
あ、名前ですか。蓮斗さんですね…。
「蓮斗で良い。」
この人…思った事が分かるの?
「お、おねぇちゃん(笑)
全部声に出してるからぁ〜。」
『…嘘ん!』
これってあんまり良くない癖だよね。