双姫 Ⅲ
「タメだよな?母さんから話は聞いてた。」
『あ、仲が良いからか。』
私は全く聞いてないけど、
多分…この二人が暴走族に入ってるから。
隠し通したかったから話さなかったんだろう。
「ねぇ、おねぇちゃん。
話に付き合ってたら帰れないよぉ…。」
早く帰って色々聞きたいんだろう、
蒼月は少し不機嫌になっている。
『わ、分かったから爆発しないでね!?』
「も、もう爆発寸前だよぉ!」
蒼月が不機嫌MAXになると、
手がつけられない位に暴走して大変なんです。
『じゃ、じゃあ…帰るんで!』
今度こそ帰ろうと、
二人の間をすり抜けようとしたその時
「「行かせない(よ♪)」」
グイッ!
『わ!?』
「きゃ!!??」
いきなり腕を引っ張られた。