双姫 Ⅲ


「目が覚めたのは…えーっと。」


「三週間後だよ。」


「そうそう!
撃たれて三週間後に目が覚めて、
リハビリの毎日だったわ…。」


だから、病院嫌いになっちゃったのか〜。


「ねぇねぇ!
寝てる時に蒼空叔母ちゃんに会ったんでしょ!
詳しく聞きたいぃーーー!!!」


出たよ…蒼空のオカルト好きが……。


「見た目は私と同じだったわ。
違うと言えば蒼空の目もオッドアイだった。

「柏羅先生が私の駄目になった目を
移植してくれた」って言ってたっけ…。

柏羅先生は真白のお父さんね。
私を執刀してくれた先生でもあるの。」


お母さんのオッドアイは凄く綺麗。

不思議だったんだよね、
私と蒼月は両目共同じ色なのにって。


『それで追い返されたんだよね?』


「ふふ…「生きたいくせに!」って言われたわ。」


蒼空叔母ちゃんに感謝しなきゃ。

お母さんを追い返してくれなかったら、
お母さんにもお父さんにも会えなかったもん。


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