双姫 Ⅲ
『お母さん…凄い人と結婚したね……。』
「あのね、こんなんじゃなかったわよ。
無口で静かだった…だったのよ。
でも、たまに狼みたいになって
人の気持ちを散々振り回すし…。」
む、無口で静か?
いやいやいやいや…かけ離れてるよ!?
お母さんに対してだけ?
どれだけ惚れ込んでるの…。
「まぁ、朱音が妊娠したおかげで
早く一緒になれて良かったがな?
それを言わなかったのはショックだったけど。」
『…学生婚だったよね?
そりゃあ、話すのも勇気いるよね。』
「類が酔ってて避妊してなかった事すら
知らなかったからね。
私だって混乱してたんだから!」
「……えぇ!?酔って!!??
お父さん最低じゃーん!!」
蒼月…お父さん凹んじゃったよ……。