双姫 Ⅲ
『なんで同じのが?』
「それに中も同じだよぉ〜?」
同時に捲ると写真も配置も全部一緒。
『お母さんとお父さんで一冊ずつ…?』
「成程ぉ!
あ!これ、お母さんとお父さんだ!」
蒼月が指差す人物を見る。
『「…変わってない(ねぇ)。」』
写真に映る両親と今の両親。
全く変わっていないんですけど…?
不老不死か!!って思う。
「凄い楽しそうだねぇ…。
お父さん、笑ったらこんな顔するんだぁ。」
『お母さんも……。』
捲る度に悲しくなる。
だって、こんな笑顔見せてくれないから。