双姫 Ⅲ


『なんで同じのが?』


「それに中も同じだよぉ〜?」


同時に捲ると写真も配置も全部一緒。


『お母さんとお父さんで一冊ずつ…?』


「成程ぉ!
あ!これ、お母さんとお父さんだ!」


蒼月が指差す人物を見る。


『「…変わってない(ねぇ)。」』


写真に映る両親と今の両親。
全く変わっていないんですけど…?

不老不死か!!って思う。


「凄い楽しそうだねぇ…。
お父さん、笑ったらこんな顔するんだぁ。」


『お母さんも……。』


捲る度に悲しくなる。
だって、こんな笑顔見せてくれないから。


< 19 / 520 >

この作品をシェア

pagetop