双姫 Ⅲ
亜蓮、蓮斗side
「まだ来ないねぇ〜。」
「案外ビビったんじゃね?」
ガララ…
「蓮斗!来た!!」
亜蓮が興奮しながら俺の肩を叩く。
痛てぇよ。
稽古してから加減出来てねぇーぞ!
「フハハ!朱羽がすっごい顔で睨んでる!
嫌われちゃったかなぁ〜??」
「親の敵って位の形相だな。」
にしてもソックリだ。
同じ双子なのにこうも違うなんてな?
「よお。」
隣を通る朱羽と蒼月に声を掛けた。
『…………。』
「よろしくぅ〜。」
蒼月は返してくれたが、朱羽は無視か。
「蓮斗、長期戦覚悟だねぇ〜♪」
「人の事が言える立場かよ。」
長期戦でも延長戦でもなんでもやってやる。
それ覚悟でここに来たんだからな。
亜蓮、蓮斗sideEND