双姫 Ⅲ
「疾風の弟か。
でも、アイツはやっと幸せを掴んだんだ。
お前には悪いが教えられない。」
「そう…ですか……。」
意外…教えるかと思ったけど教えないんだ。
お母さんが「頼れ」って言うだけはある!
でも、ちょっと可哀想だなぁ。
教えられないと言われた颯真は
しょんぼりしている。
「おねぇちゃん?」
『え?あ、なんでもないよ…。』
うー…モヤモヤする……。
ほっとけば良いんだけどさ!?
だって、お母さんが『双姫』なんだけど
先生は教えなかったし…。
新しく買ったスマホと睨めっこをしていた。