双姫 Ⅲ


チン♪


『ご到着でーす。』


エレベーターから降りる。


「最上階かよ。やべ、緊張してきた。」


颯真を見るとガチガチに固まってる。

人間って緊張でここまで固まるの!?って位に
ガチガチなんですけど(笑)


「ウケるぅ〜!
肩の力抜いて!やっと会えるんだから♪」


『じゃあ、開けるよ?』


鞄の中から鍵を取り出す。


「え?か、鍵まで貰える仲なのか!?
ちょ、ちょっと待ってくれ!」


『もぉ~…なんでここ迄来てビビってんの。』


「あ、あの『双姫』だぞ?
暴走族の憧れなんだぞ?
見た事ある奴はあんま居ないみたいだけど…。」


まぁ、私達を身篭った後はお父さんと
「もう『双姫』として行動しない」って
『約束』させられたみたいだし?

最近、破っちゃったけどね?(笑)
お仕置きされて腰砕け状態だったんだから!

お母さん大好きなのは分かるんだけど、
もうちょい手加減して上げたら良いのにね!!


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