双姫 Ⅲ
『颯真…会いたいんじゃないの?』
「俺、カッコ悪いよな…。
あんなに会いたかったのに不安なんだ。」
長いため息を吐く颯真。
余程緊張してるのか少し手が震えてる。
ギュッ
安心させるように手を握る。
『大丈夫だよ!
『双姫』は人前に出ないけど、優しい人だから!
じゃなきゃ「会う」なんて言わないでしょ?』
噂じゃ悪い事も言われてるけど、
そんなの全部嘘って分かってる。
だから、皆が憧れてるんだ。
「そう…だよな。」
『話しちゃえばなんとかなるよ!』
そして、なんとかリビングに辿り着きました。