双姫 Ⅲ


「……で?なんでここに居るんだ。」


お玉とエプロンを置いて、
颯真を問い詰める疾風さん。


普通になって怒ったら怖い…。
もう一回エプロンしてくれないかな…??


「どうしても『双姫』に会いたかったんだ…。」


「俺は「止めろ」って言ったよな?」


「言われた。
でも、どうしてもお礼が言いたかったんだよ!」


目の前で兄弟喧嘩が始まり、
少し申し訳ない気持ちになる。


やっぱり、止めといた方が良かったのかな…?

お母さんが「良い」って言ったから
お構い無しに連れて来ちゃったけど
疾風さんの気持ちを踏み躙ったって事だよね。

自分のお節介で喧嘩させてしまった…。


「話の腰を折って悪いんだけど、
なんで、疾風は私に会わせたくなかったの?」


この状況できょとん顔で質問するお母さん。


疾風さん…気持ち伝わってないです(泣)
この人、超鈍感ですから!!


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