双姫 Ⅲ
朱音side
「んん〜♡やっぱり疾風の料理最高♪♪」
「朱音さんっていつも言いますよね。
そんなに美味しいですか?」
「腕に自信持ちなさいよ!
アンタ自分で店出してんだから。」
疾風は昔から料理が得意で、
倉庫で皆に食べさせてた。
評判が良かったから会社のプレゼンで出したら
大盛況しちゃって、なんと料理長に!
「朱音さんのおかげです。
本当にお世話して、お世話されて……。」
「ちょっと!な、なんか嬉しくない!!」
モグモグと頬張りながら拗ねる。
さてと…。
疾風から目を逸らし、朱羽を捉える。
「朱羽?さっきからボーっとしてどうしたの??」
まぁ、なんとなく分かるけどね。