双姫 Ⅲ


疾風side


「兄貴、協力してくれよ。」


「いや…俺は今日初めて会ったんだぞ??」


なんて無茶苦茶な事を言い出すんだ。


「俺、本気なんだよ。

一目惚れとか馬鹿らしいとか思ってたけど
本当に好きなんだ。」


スラスラと恥ずかしげもなく
愛の告白を言い始めた颯真から目を逸らせない。


「いつもそんな事言わないお前が…。」


ここまで言うなんてな。

俺にどうにか出来るか分からない。

なんたって、
朱音さんは真白さんの味方するだろーし…。


「でも、弟の応援するのが兄ってもんだよな。」


その代わり結果がどうなろうと
俺のせいにするなよな…?


疾風sideEND


< 259 / 520 >

この作品をシェア

pagetop