双姫 Ⅲ
蓮斗side
「ふーん…やるじゃねぇーか。」
後ろに居る亜蓮と蒼月、
おまけに颯真をチラ見する。
蒼月は難しいと思ってたけど、
思ったより亜蓮を意識してんな。
『蒼月ってばあんなに嫌ってたのに。』
「朱羽もその内俺の事が好きになるかもな?」
『あ、ありえないから!!』
噛むとこが肯定に捉えてしまう。
「ハハッ!
まぁ、少しずつ俺の事知ってくれよ。」
母さん曰く、押し過ぎはNGらしい。
「押して駄目なら引いてみろ!
これは鉄則だからね!!」って言ってた。
反対に親父は
「言葉で酔わせて、押し倒せ」だった。
これ聞いた時に大体察しがついた。
母さんは親父に喰われたな…って(笑)
『あ、アンタは私のどこを…。』
……聞くなよ。
しかも、恥ずかしそうに!!
母さんの言葉と親父の言葉がグルグル回り、
顔には出さずに葛藤していた。
蓮斗sideEND