双姫 Ⅲ
『人の許可無しに何してんのよ!』
「お前だって蒼月としたじゃねぇーか。」
うぐっ!
『そ、それは蒼月が急に言うから……。』
「えぇ〜?蒼月だけのせいにしないでよぉ!!」
「でも、そのおかげで僕は蒼月とデート♪♪」
るんるん♪と一人喜ぶ亜蓮を睨む。
確かに私もしたけどさ!
それは反射的にであって故意じゃない!!
そして、何この雰囲気!
二人はしょぼーんって凹んでるし。
「おねぇちゃん男二人を手玉に取るなんてぇ!
罪なお・ん・なだねん♪♪」
決して手玉に取ってる訳ではありません。
私から言わせれば、
勝手に勝手に!してるんですよ!!
「……ハァ…朱羽とデート…………。」
「したかったな…。」
『……あぁ!もう!!すれば良いんでしょ!?』
半ばヤケクソに言い捨てた。