双姫 Ⅲ


「こら!こんな人が多い所で喧嘩しないの!!」


「そうよ、折角遊びに来たんだから。
玲も大人気ないわよ。」


皆も呆れ気味だ。
そして、李樹さんの格好に釘付けになった。


「私の格好が珍しいですか?」


『着物、すっごく似合ってます!
家におじゃました時も着てましたよね!!』


深い群青色の着物で涼し気、
おまけに扇子を持っていて
李樹さんの周りだけ空気が違う。


「家が華道なので、
着るのが習慣になっているんです。」


『……あ!』


その言葉にある事を思い付いた。


「朱羽…これって。」


「懐かしいな。」


「学生時代に戻ったみたいで
何故だか少し恥ずかしいです。」


「しっくりくるねぇ♪」


「私も着れるなんて〜♪
皆と高校違かったもんなぁ…。」


「今は同じだ。」


「これで校内回ろうぜ!」


お母さん達に制服を着させました♪


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